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国内 サッカーキング / 2026-11-08 02:07:09
原題: 「鹿島相手にこういうサッカーをしていたら勝てない」松橋力蔵監督の“喝”に奮起、永野修都が後半の躍動で鹿島撃破に貢献
対象選手: 永野 修都
8月のJ1リーグ開幕戦でFC町田ゼルビアに1−5の大敗スタートを強いられた後、FC東京は12戦無敗という強さを見せ、第13節終了時点で首位に立った。9月6日の京都サンガF.C.戦から8試合連続クリーンシート。総失点8という堅守は特筆すべきものがある。 チーム全体として着実に手応えを増す中、迎えたのが今節の鹿島アントラーズ戦。今季の鹿島は序盤から失点の連鎖が続き、9月以降はAFCチャンピオンズリーグ・エリートとの超過密日程もあって、J1ではトップ5に入れていない。それでも、2025年J1王者の意地とプライド、底力がある。そこはFC東京としても徹底的に警戒しなければならなかった。 10月に行われたアジア競技大会参戦後の浦和レッズ戦からボランチの定位置を掴み、コンスタントに出場している20歳MF永野修都にとっても、この一戦は真価が試されるゲームだった。相手にはレオ・セアラと鈴木優磨という両エースがいて、中盤にもマテウス・ブエノら実績ある面々が揃っている。そこを凌駕してこそ、もう一段階飛躍できる。本人も強い意気込みを持って、本拠地・味の素スタジアムのピッチに立ったはずだった。 ところが、前半は鹿島の強度や迫力に押され、らしさがあまり出せなかった。「個人としても、やりたいことが全くできなかった。自分のところでトラップミスしてボールロストもありましたし、リズムを作れなかった。本当に反省すべき前半でした」と背番号20は伏し目がちに話したほどだ。そこで喝を入れたのが、松橋力蔵監督だ。「鹿島相手にこういうサッカーをしていたら勝てない。ゲームを持って来れないぞ」と語気を強める指揮官の様子を目の当たりにして、永野は思うところがあったという。 「一人ひとりがボールに関わって、連動して攻撃することができていなかったので、個々のつながりだったり、よりアグレッシブにプレーすることを意識して後半に入りました」。目の色を変えて挑んだ永野は本来の積極性を取り戻した。鹿島がペースダウンしたことも追い風になり、高宇洋とともに中盤をコントロールできるように。敵陣深いところまで押し込んだ。そして後半15分の長倉幹樹の先制点の場面でも、永野が起点となるパスをアレクサンダー・ショルツに供給。そこから大森理生、安斎颯馬、俵積田晃太と渡って、長倉につながっている。 見事な切り替えで自信をつけた永野はフル出場し、鹿島を振り切って2−0の勝利に貢献。勝ち点を33に伸ばし、首位固めに成功した。若きボランチが定位置を確保してから、FC東京にはさらなる勢いが生まれている印象もある。「自分が出ている中で勝ちを積み重ねられているのはポジティブな部分。ミスもありますし、改善しなきゃいけないところはたくさんありますけど、本当に周りに支えられているのを感じます。自分がもっと成長して、よりチームに貢献できるようになりたい。そういう自覚はあります」と永野は自らに言い聞かせるように語っていた。 20歳という年齢に関係なく、自ら積極的にアクションを起こし、周りに影響を与えていけるような存在になる重要性を、彼は改めて実感したのではないか。発信力や統率力という部分で言えば、2026年前半に期限付き移籍した藤枝MYFCの槙野智章監督から受けた影響も大きかったはずだ。本人は「槙野さんは浦和レッズや日本代表でトップで戦っていた選手。世界でも戦ってきた人の近くでやりたくてここに来ましたし、本当に超えていかなきゃいけない存在。特に守備面でのアドバイスは的確ですし、『常に積極的にやれ』と声をかけてくれています」と今年2月、藤枝でプレーしていた永野は充実感を前面に押し出していた。 偉大な元日本代表DFから学んだこと、そしてアジア大会で大岩剛監督に使われ、求められたことなどを加えながら、FC東京でのパフォーマンスにつなげている。相棒の高も「20歳であれだけやれるのはすごいですよ」と目を輝かせたが、凄まじい成長速度を見せているのは紛れもない事実だ。永野は藤枝やU-21日本代表では最終ラインが主戦場だったが、「センターバックをやっていた分、一つひとつの局面でしっかりと守らないといけないとか、守備の強度を出せるようになっていると思います」と前向きに語る。その能力は鹿島戦でも鈴木優磨らをガッチリ止めるシーンなどでしっかり出ていた。こうして短期間で高度な経験値を数多く積み重ねて、グングン成長しているのが今の永野。先々がどうなっていくのか、本当に期待感しかない。 さしあたって、彼を待ち構えているのは、U-21日本代表のスペイン・エジプト遠征だ。世界的強豪との対戦という千載一遇のチャンスで自分自身の現在地を見極められるうえ、今回のメンバーにはFIFAワールドカップ2026に参戦した塩貝健人、16歳でブレイク中の三井寺眞らも加わっている。また大きな刺激を得られそうだ。 「代表になれば、全員が近い年齢になりますけど、自分は長いこと大岩ジャパンの活動に関わっている。また新たな選手も取り込みつつ、個人としてもしっかりプレーしたい。スペインにはラ・リーガでスタメンを張っている選手もいますし、今後を見据えればそういう選手に勝っていかなきゃいけないと思っています」。鋭い眼光で闘争心をみなぎらせた永野。今回の遠征含め、彼がどう変貌していくのかをこの先も興味深く見続けていきたい。 取材・文=元川悦子 【ハイライト動画】FC東京が首位キープ!昨季王者・鹿島アントラーズを下す
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