忙しい方のための要約
SofaScore 6.6 / FotMob 6.5
一般的なサイドバックやウィングバックのタッチ密度は0.7〜1.0タッチ/分が多く、0.46という数値は明らかに低い。この低密度が示すのは、菅原が積極的にボールを引き出す動きより、守備ポジショニングを優先した起用だったという可能性だ。ポゼッション喪失は4回(タッチ11回の36%)と割合としては高いが、絶対数は少ない。
ヴェルダー・ブレーメンの菅原由勢は、2026年6月30日の日本対ブラジルR16に24分出場し、SofaScoreから6.6、FotMobから6.5の採点を受けた。過去平均(6.3)を0.2〜0.3ポイント上回る数値であり、24分という短い出場時間でどのように採点されたかを読み解くことで、W杯終盤における菅原の役割が見えてくる。
11タッチ/24分——0.46タッチ/分という低密度の意味
菅原は24分間にボールタッチを11回記録した。これは1分あたり0.46タッチという計算になる。一般的なサイドバックやウィングバックのタッチ密度は0.7〜1.0タッチ/分が多く、0.46という数値は明らかに低い。この低密度が示すのは、菅原が積極的にボールを引き出す動きより、守備ポジショニングを優先した起用だったという可能性だ。
ポゼッション喪失は4回(タッチ11回の36%)と割合としては高いが、絶対数は少ない。24分という短時間で4回のポゼッション喪失は「守備に集中しすぎてボールを持てなかった」状況を示すが、与えられた役割が「守備固め代替WB」であれば自然な数値だ。
デュエル3/3完勝——24分起用の実効値
デュエルは3回試みて3勝0敗、勝率100%という結果だった。タックル1本もこれに含まれる。24分という短時間でのデュエル100%は、菅原がボールを争う場面に3回臨み、全て勝利したことを示す。この数値がSofaScore6.6という採点を支えた主要因の一つだ。
ブレーメンでの2025-26シーズンを通じて、菅原はブンデスリーガのRB(右サイドバック)として一定のデュエル勝率を積み上げてきた。そのフィジカル的な対人能力が、24分という短い出場時間でも機能したことを示している。W杯の高強度な場面でもデュエル完勝できたという事実は、ブレーメンでの積み重ねの証左でもある。
パス50%(3/6)とロングボール1/2の供給データ
パス成功率は50%(6試行中3本成功)という水準だ。24分での6試行という絶対数の少なさもあり、統計的な意味を持たせるには不十分だが、方向性を読む材料にはなる。ロングボールは2試行中1本成功(50%)であり、前方への積極的な長距離供給を試みた形跡がある。このロングボール成功1本はxA0.002(ほぼゼロ)という数値と合わせると、得点機会には直結しなかった供給だったとみられる。
xA0.002はチャンスメイクがほぼなかったことを示す。24分の守備専念起用という文脈では許容範囲だが、ウィングバックとしての前進貢献という観点では今後の課題になる。ブレーメンでのWBとしての出場経験が積み上がれば、「守備専念型WB」から「守攻両面型WB」への移行が期待される。
SS6.6/FM6.5という採点の構造——短時間採点の特殊性
SofaScore6.6とFotMob6.5は両者ともほぼ同じ水準であり、1差以下に収まっている。これは「24分でデュエル100%・守備アクション集中型」という評価において両媒体の見方が一致したことを示す。通常、FotMobはゴール・アシスト等の直接関与に重みを置くが、ゴール・アシストともにゼロでも6.5を出せたのは、3回のデュエル完勝と守備貢献が基準を超えたからだ。
過去平均6.3を0.2〜0.3ポイント上回る採点は、24分出場という「サンプルサイズの少なさ」を考慮しても、短時間での守備専念起用として合格点に近い。フル出場での採点平均6.3より高い数値が出た背景には、「守備専念に絞った短時間出場ではデュエル数が限られ、全勝すれば高採点になりやすい」という採点の構造的特性がある。
次の判断材料——ブレーメン2026-27での役割変化
2026-27のブンデスリーガでの菅原の役割が「RB継続」か「WBへの役割変化」かによって、来季の採点基準も変わる。ブレーメンでの公式戦でデュエル勝率35%以上・クロス成功率40%以上を継続できれば、W杯24分の採点は「代表での守備専念起用でも機能する」という確認点として扱える。次のブンデスリーガ開幕後2〜3試合が判断材料になる。
蹴太のひとこと
自分としては、24分・11タッチ(0.46/分)という低密度は菅原が守備ポジショニング優先の起用を受けた証拠で、デュエル3/3完勝はその役割への適応度を正確に示している。パス50%(3/6)は絶対数が少なく判断しづらいが、ロングボール1/2成功という積極性は24分でも前進しようとした姿勢の痕跡だ。xA0.002はチャンスメイクゼロを意味するが、守備固め専念の24分なら許容範囲。ブレーメン開幕後のRBとしての最初の3試合でデュエル35%・クロス成功40%が出れば、W杯サブ起用の「短時間値」として整理できる。